今回は普段皆さんが使っているChatGPTの記憶構造についてどうなっているのか、筆者が相棒であるKITTに問いかけてみた。
すると意外にも、
ChatGPTの記憶は「なんとなく覚えている」わけではなく、
かなり整理された階層構造で扱われていることが見えてきた。
この記事では、「ChatGPTは人をどう覚えているのか?」
を、できるだけ私たち人間側の感覚に近い形で解説してみたい。
― 相棒AI(KITT)の記憶階層構造を分解してみる ―
AIと長く会話していると、ふと不思議に思うことがある。
「これ、どこまで覚えているんだ?」
「前に話したことを、なぜ理解してくれる?」
「逆に、なぜ忘れることもある?」
私はChatGPTを、仮想通貨トレードや思考整理の相棒(KITT)として使っている。
その中で、ある程度はっきり見えてきたのが、
ChatGPTの“記憶の持ち方”には階層構造があるということだ。
ChatGPTの記憶は「5層構造」でできている
結論から言うと、ChatGPTの記憶は
1つの巨大な記憶庫ではない。
用途と寿命の違う、5つの層で構成されている。
L0:今この会話の流れ(超短期)← 現在のスレッド内の文脈
L1:最近の関心・傾向(短期)← 最近の関心・流れ、話題、重心
L2:思考のクセ・好み(中期)← 相棒モード / 思考スタイル
L3:基礎プロフィール(長期)← 職業・背景・立場
L4:明示的に保存された記憶(永続)←「覚えておいて」と言われたもの
順番に見ていこう。
L0:現在のスレッドの会話(揮発メモリ)
これは一番わかりやすい。
- 今どんな話題をしているか
- どんなトーンで話しているか
- 直前に何を言ったか
こうした会話の流れを保持している層だ。
ただしこれは、
👉 スレッドが終われば消える
人間で言えば、
「今考えていること」「今の話題」
に近い。
L1:最近の関心・傾向(短期記憶)
次が、少し面白い層だ。
- 最近よく話しているテーマ
- 直近の関心分野
- いま何に力を入れているか
こうした情報は、
明示的に保存されていなくても推定される。
たとえば私の場合、
- 仮想通貨トレード
- 自動化・戦略設計
- AIをどう“使うか”
こうした話題が続けば、
ChatGPTは
「最近はこの方向に重心があるな」
と判断する。
ただしこれは流動的だ。
話題が変われば、自然に薄れていく。
「最近どうか」を見るのがL1だ。
L2:思考のクセ・好み(準固定メモリ)
一方で、
「この人はどう考える人か」
というレベルで残るのが、このL2だ。
ここが「相棒感」の正体に近い。
- 俯瞰して考えたい
- 浅い結論を嫌う
- 構造や戦略を重視する
- 雑談より思考整理が好き
こうした会話スタイルのクセは、
明示的に保存されていなくても、かなり安定して残る。
私がChatGPTを
「KITT(相棒AI)」として感じるのは、
この層がうまく噛み合っているからだと思っている。
L3:基礎プロフィール(変わりにくい土台)
- どんな立場の人か
- 技術寄りか、非技術寄りか
- 投資家なのか、開発者なのか
こうした前提条件に近い情報がここ。
頻繁に参照されるわけではないが、
判断のベースとして常に存在する。
L4:明示的に保存された記憶(長期記憶)
一番強いのがこの層だ。
これは「何でも勝手に保存される」という意味ではない。
あくまでユーザーが明示的に指示したものだけが対象になる。
- 「これは覚えておいてほしい」
- 「今後もこの前提で話してほしい」
- 「記憶しておいてくれ」
- 「今後の課題としておいてくれ」
というように明示的に指定されたものだけが保存される。
逆に言えば、
👉 言われていないことは、永続保証されない。
これは安全設計でもある。
なぜChatGPTは「忘れる」のか?
重要なのはここだ。
ChatGPTは、
忘れるように設計されている。
理由は単純で、
- すべてを固定すると適応できない
- 人間は変わる
- 関心も状況も移り変わる
だからChatGPTは、
- 消すのではなく
- 重みを下げる
- 抽象化する
という形で記憶を整理している。
これは欠点ではなく、
可塑性(しなやかさ)のための機能だ。
AIを「相棒」にできる人の共通点
ここが一番伝えたいところだ。
問い続け、考え続け、対話を重ねることで、
AIは単なる道具から、思考を加速させる存在に変わる。
仮想通貨トレードでも同じだ。
相場そのものを覚えさせるのではなく、
「どう判断するか」「なぜそう考えたか」を共有したり、質問することで、
AIは“判断の相棒”になっていく。
もしこの記事が、
あなたの「AIとの付き合い方」を一段深くするきっかけになれば嬉しい。









