「AI副業」と検索すると、いろいろな副業が出てきます。
ChatGPTで記事を書く。
AI画像を販売する。
AI動画を作る。
noteをAIで書いて販売する。
SNS投稿をAIで作る。
生成AIが登場したことで、個人でも簡単にコンテンツを作れるようになりました。
確かに、これらも「AIを使った副業」です。
でも、いろいろ試しているうちに、私は少し違うことを考えるようになりました。
そもそも「AIで新しい副業」を探す必要があるのでしょうか。
世の中には、AIが登場する前からお金が動いている副業があります。
アフィリエイト。
物販・せどり。
コンテンツ販売。
Web制作。
動画制作。
コンサルティング。
すでに市場があり、商品があり、お金を払う人がいる。
だったら、新しい「AI副業」を無理に作るより、
すでに存在する副業をAIで最大化した方が強いのではないか。
企業が既存ビジネスにAIを導入して、生産性を高めようとしているのと同じ発想です。
今回は、その具体例としてアフィリエイトを考えてみます。
アフィリエイトは「記事を書く副業」なのか?
アフィリエイトというと、
記事を書く。
商品を紹介する。
広告リンクを貼る。
売れたら報酬が入る。
そんなイメージがあると思います。
だから生成AIが登場すると、
「ChatGPTにアフィリエイト記事を書かせればいい」
という発想になりやすい。
でも、アフィリエイトの仕事を最初から最後まで分解してみると、記事を書くことは全体の一工程でしかありません。
例えば、すでにブログを運営しているとしましょう。
最初にやるべきことは、本当に「新しい記事を書くこと」でしょうか。
私は、そうとは限らないと思っています。
まず、すでに持っているブログを分析してみる
ブログを続けていると、記事そのものが資産として蓄積されていきます。
そして同時に、読者の行動データも蓄積されます。
どの記事が読まれているのか。
どんな検索ワードから来ているのか。
どの記事は以前読まれていたのに、最近アクセスが落ちているのか。
検索結果には表示されているのに、クリックされていない記事はないか。
どんなジャンルの記事が継続的に読まれているのか。
だったら、新しい記事をAIに100本考えさせる前に、
「自分のブログでは、何が実際に読まれているのか」
をAIに分析させた方がいいのではないでしょうか。
例えば、ある記事だけアクセスが突出しているとします。
だったら、
「なぜこの記事が読まれているのか?」
を考える。
検索流入なのか。
SNSなのか。
タイトルなのか。
テーマそのものに需要があるのか。
そして、その周辺テーマの記事を増やす。
逆に、以前は読まれていたのにアクセスが落ちている記事なら、
情報が古くなっていないか調べて、リライトする。
表示回数は多いのにクリックされていないなら、
タイトルや説明文を見直す。
すでに読まれている記事があるなら、
そのテーマに関連する新しい記事を考える。
つまり、
新しいコンテンツをAIにゼロから考えさせるのではなく、自分の実データから次に何をするべきかAIと考える。
ここから始める方が合理的ではないでしょうか。
実際に100記事以上を分析してみた
私は先日、自分がnoteに投稿した100記事以上のデータをまとめて分析してみました。
すると、アクセスは均等ではありませんでした。
ごく一部の記事に大量のビューが集中していました。
さらに面白かったのが、
たくさん読まれる記事と、「スキ」が多い記事が必ずしも同じではなかったことです。
最も読まれていたのは、ChatGPTの具体的な使い方について書いた記事でした。
調べてみると、その記事は関連キーワードでGoogle検索の上位に表示されていました。
つまり、noteのフォロワーだけが読んでいるのではなく、検索から問題を解決するために来ている人がいる可能性が高い。
一方で、ビュー数はそれほど多くなくても、「スキ」が多い記事もありました。
ここから、
検索される記事と、共感される記事では役割が違うのではないか
という仮説も立てられます。
こうしたことは、AIに、
「人気が出そうな記事を考えて」
と聞くだけでは分かりません。
実際に公開した結果という、自分だけのデータがあるから分析できる。
私は、この使い方の方にAIの面白さを感じています。
では、アフィリエイト全体を分解してみる
既存ブログの分析まで含めて考えると、アフィリエイトにはかなり多くの工程があります。
例えば、こんな流れです。
1. 現状を分析する
既存記事のPV。
検索クエリ。
掲載順位。
クリック率。
読まれているジャンル。
まず、今のブログで何が起きているのかを見る。
2. 既存記事を評価する
伸びている記事。
アクセスが落ちている記事。
検索順位が惜しい記事。
表示されているのにクリックされていない記事。
これらから、リライト候補を探す。
3. 次に狙うテーマを考える
すでに読まれている記事の周辺テーマ。
検索されている関連キーワード。
まだ書いていないテーマ。
既存記事から内部リンクできるテーマ。
ここから新しい記事候補を考える。
4. 案件や商品を探す
ASP。
Amazonなどの商品。
自分のブログのテーマと相性のいい商品。
どんな案件があるのか調べる。
5. 案件を評価する
報酬はいくらか。
成果条件は何か。
誰向けの商品なのか。
既存記事と相性がいいか。
自分が紹介して問題ない商品なのか。
6. 誰に届けるか考える
どんな人が検索するのか。
何に困っているのか。
なぜその商品を必要としているのか。
検索意図やペルソナを整理する。
7. 記事を企画する
新規記事にするのか。
既存記事をリライトするのか。
比較記事にするのか。
体験記事にするのか。
タイトル、構成、CTAを考える。
8. 記事を書く
ここで初めて文章制作です。
アフィリエイト全体から見れば、
「ChatGPTに記事を書かせる」というのは、8番目あたりの仕事でしかありません。
9. 複数の媒体へ展開する
WordPress。
note。
X。
場合によっては、はてなブログなど別媒体。
同じ文章をコピーするのではなく、それぞれの媒体に合わせて内容を変える。
10. 結果を測定する
公開したら終わりではありません。
どの記事が読まれたのか。
検索順位はどうなったのか。
クリックされたのか。
商品が売れたのか。
そして、そのデータを再び最初の分析へ戻す。
つまり、
分析 → 発見 → 企画 → 制作 → 配信 → 計測 → 再分析
という循環です。
さて、この10工程のどこでAIを使いますか?
ここで一度、考えてみてください。
先ほどの10工程のうち、
どこをAIに任せられるでしょうか。
記事を書く。
これは誰でも思いつきます。
でも、それ以外はどうでしょう。
既存記事を分析する。
伸びているテーマを探す。
リライト候補を抽出する。
関連テーマを考える。
案件情報を整理する。
商品と記事の相性を考える。
ペルソナを作る。
検索意図を整理する。
記事構成を考える。
公開後の結果を分析する。
こうして見ると、
AIを使える場所は記事生成以外にも大量にあります。
むしろ私は、
記事を書く前と、記事を書いた後の方が重要なのではないか
と思っています。
何でもAIにやらせればいいわけではない
ただし、ここでもう一つ重要なことがあります。
何でも生成AIにやらせればいいわけではありません。
例えば、
数値計算。
URL生成。
データ保存。
決められた条件での絞り込み。
APIからの情報取得。
こうした処理は、普通のプログラムの方が正確です。
逆に、
大量の情報を整理する。
意味を読み取る。
候補を考える。
文章を要約する。
複数の情報から仮説を作る。
こうした仕事はLLMが得意です。
そして、
本当にこの案件を紹介するのか。
この記事を公開するのか。
読者に勧めていい商品なのか。
最終的に何を優先するのか。
こうした部分は、人間が判断した方がいい。
つまり重要なのは、
全部AIに任せることではありません。
人間・AI・従来型プログラムの役割分担を設計すること。
ここがポイントです。
私も実際にアフィリエイト業務を分解してシステムを作ってみた
そこで私は、
「アフィリエイトという副業全体を、AI前提で再設計したらどうなるだろう?」
と考えて、実際にシステムを作ってみました。
単純なAI記事生成ツールではありません。
既存サイトの記事を見る。
何が読まれているか分析する。
次に狙うテーマを考える。
案件情報を整理する。
誰に向けて売るのか考える。
記事を企画する。
記事作成を支援する。
商品リンクを組み込む。
媒体ごとにコンテンツを変換する。
公開後のデータを蓄積する。
そして、その結果を再び分析する。
私が作りたいのは、
記事を作るためのAIではなく、メディア運営そのものを支援するAI
に近いものです。
AIを「コンテンツ生成器」ではなく「グロースエンジン」にする
ここまで考えると、AIの位置付けがかなり変わります。
AIに、
「アフィリエイト記事を書いて」
と頼む。
これはAIをコンテンツ生成器として使っています。
でも、
既存データを分析する。
勝ち筋を見つける。
次の施策を考える。
実行を支援する。
結果を分析する。
また次の施策を考える。
ここまで回せれば、
AIは副業そのものを成長させるエンジン
になります。
企業で言えば、マーケティング業務をAIで高度化するのと同じです。
個人の副業だからといって、考え方を変える必要はありません。
「AI副業」ではなく「副業のAIトランスフォーメーション」
最近、私は「AI副業」という言葉自体を少し違って捉えるようになりました。
AIで作った画像を売る。
AIで作った文章を売る。
それだけがAI副業ではありません。
むしろ、
既存の副業をAI前提で作り直す。
こちらの方が本質的なのではないでしょうか。
アフィリエイトなら、
アフィリエイト × AI。
物販なら、
物販 × AI。
コンテンツ販売なら、
コンテンツ販売 × AI。
それぞれの仕事を工程に分解し、
AIが得意なところ。
プログラムが得意なところ。
人間が判断すべきところ。
を再配置する。
企業がDXやAI Transformationを進めるのと同じことを、個人の副業でもやってみる。
私は今、こちらの方向に可能性を感じています。
そして、このシステムの「設計図」を公開してみようと思う
実際にシステムを作ろうとすると、
「ChatGPTに作ってと言えば完成」
とはいきません。
どんな機能が必要なのか。
どんなデータを持つのか。
外部サービスとどう連携するのか。
どこでLLMを使うのか。
どこを通常プログラムで処理するのか。
どこに人間の確認を入れるのか。
最初のバージョンではどこまで作るのか。
こうしたことを決める必要があります。
つまり、
要件定義が必要になります。
そこで、今回実際にシステムを作るために整理した要件定義書を、別途公開してみようと考えています。
これは、
「これを買えば必ずアフィリエイトで稼げる」
というものではありません。
そんな保証はできません。
そうではなく、
「既存ブログを分析し、案件選定、記事企画、制作、配信、効果測定までAIで循環させるなら、私はこう設計した」
という実際の設計例です。
さらに、AI Coding Agentなどを使って、自分でも実装を始められるレベルまで整理してみたいと思っています。
こちらは有料での公開を予定しています。
「稼げるAI副業」を探すより、自分の副業をAIで強くする
ここまでAI副業について何本か記事を書いてきました。
そして今のところ、私がたどり着いている考えはかなりシンプルです。
「稼げるAI副業」を探し続けなくてもいい。
すでにお金が動いている副業があります。
だったら、
その副業をAIで強くできないか考える。
アフィリエイトなら、
記事を書かせるだけではなく、ブログ全体を分析させる。
売れているものを調べる。
既存記事を改善する。
次の記事を考える。
案件との組み合わせを考える。
結果を分析する。
そして、また次の施策へつなげる。
AIに100記事を書かせるより、
これまで自分が書いた100記事をAIに分析させて、101本目を考える。
私は、こちらの方が面白いと思っています。
AIに副業をやらせるのではありません。
自分の副業を、AIによって強くする。
企業がビジネスをAIで変革しているなら、個人だって同じことをやればいい。
もしかすると、これこそが生成AI時代の「AI副業」なのかもしれません。
次回
次は、私が実際に作ったアフィリエイト支援システムについて、
何を自動化したのか。
どこにAIを使ったのか。
どこを人間の判断として残したのか。
もう少し具体的に紹介してみようと思います。
その先で、実際に開発で使用した要件定義書についても公開していく予定です。




















