– AI ManiaX –

“Thinking with AI, building with AI.”

副業したい。でも何をすればいい?──AI時代の「副業の始め方」を3つのシステムを作って考えてみた

「副業を始めたい」

そう思って調べてみると、いろいろな情報が出てきます。

ブログ、アフィリエイト、せどり、動画制作、SNS運用、コンテンツ販売……。

最近では、そこに「AI副業」も加わりました。

ChatGPTで記事を書く。
AIで画像を作る。
AIで動画を作る。

生成AIの登場によって、一人でできることは以前とは比べものにならないほど増えています。

しかし、ここで一つ問題があります。

結局、自分は何をやればいいのでしょうか。

副業には興味がある。

AIも使ってみたい。

でも、

「何を選べばいいか分からない」

「自分に何ができるのか分からない」

「プログラミングなんてできない」

「会社員をしながら続けられるだろうか」

そんなところで止まっている人も多いのではないでしょうか。

私も「AIを使って副業する」ということについて、いろいろ考えてきました。

以前、AIManiaXで「『AI副業』の幻想と現実──生成AI時代に本当に価値が残るもの」という記事を書きました。

そこで書いたのは、

AIを使って作業するだけではなく、自分の副業そのものをAIとシステムで動かせないか

という話です。

今回は、その続きです。

考えているだけでは分からないので、実際に作ってみました。

そして作ってみた結果、「副業を始める」ということについて、少し違った見方ができるようになりました。

副業を「探す」だけがスタートではない

副業を始めようとすると、普通は、

「何の副業をやろう?」

から考えます。

アフィリエイトにしようか。

せどりにしようか。

動画編集にしようか。

SNS運用にしようか。

もちろん、それでも構いません。

しかしAI時代には、もう一つの始め方があると思っています。

それが、

「自分ができそうな小さな商売を、AIと一緒に仕組みにしてみる」

という考え方です。

例えば、

中古カメラに詳しい。

旅行が好き。

パソコンに詳しい。

料理が好き。

仕事でExcelを毎日使っている。

不動産業界で長く働いてきた。

こうした経験や興味は、本人にとっては「普通のこと」に見えるかもしれません。

しかし、その中には、

「毎回同じ情報を調べている」

「比較するのが大変」

「経験がないと判断できない」

「面倒だから誰かにやってほしい」

という作業がたくさんあります。

そこにAIを組み合わせる。

これも立派な副業の種になります。

そこで3つの仕組みを作ってみた

私自身も、この考え方が本当に使えるのか試してみることにしました。

作ってみたのは、大きく3つです。

  • AIアフィリエイト支援システム
  • 中古商品Arbitrage支援システム
  • 仮想通貨の市場分析・トレード検証支援システム

一見すると、まったく違うシステムです。

ところが実際に作ってみると、面白いことが分かりました。

基本的な構造が、驚くほど似ていたのです。

1.アフィリエイトは「記事を書く仕事」なのか?

まず考えたのが、アフィリエイトです。

AIアフィリエイトというと、

「ChatGPTに記事を書かせればいい」

と思うかもしれません。

しかし、実際の作業を分解してみると、記事を書くことは一工程にすぎません。

例えば、

案件を探す。

報酬条件を確認する。

商品やサービスを調べる。

誰に紹介するのかを考える。

検索している人の目的を考える。

記事テーマを決める。

タイトルを決める。

記事を書く。

商品リンクを配置する。

ブログへ公開する。

別の媒体にも展開する。

結果を確認する。

かなり多くの工程があります。

そこで考えたのが、

「記事を書かせる」のではなく、この一連の仕事そのものをシステム化できないか

ということでした。

例えば、アフィリエイト案件の情報を入力すると、

「この商品なら、どんな人が買いそうか」

「どんな悩みを持っている人に紹介すべきか」

「どんな記事を書けばよいか」

「どんなタイトルが考えられるか」

をAIと一緒に考える。

記事を書くのは、その後です。

つまり重要なのは、

文章生成よりも、その前にある「何を書くべきか」という判断

なのです。

2.中古商品を探す作業も仕組みにできる

次に考えたのが、中古商品のArbitrage、いわゆる「せどり」です。

基本的な考え方は非常にシンプルです。

安く仕入れて、高く売る。

ところが実際にやろうとすると、大量の商品を調べる必要があります。

例えば中古カメラなら、

商品名。

型番。

状態。

現在の販売価格。

過去の相場。

販売手数料。

送料。

想定利益。

どのくらいの期間で売れそうか。

こうした情報を見ながら、

「これは仕入れる」

「これは見送る」

と判断します。

ならば、情報収集や計算部分をシステムにやらせればいい。

市場から商品情報を集める。

価格を比較する。

手数料や送料を計算する。

一定以上の利益が期待できる商品を抽出する。

最後に、人間が商品の状態などを見て判断する。

こうすると、

市場データ取得
→ 商品比較
→ コスト計算
→ 利益候補抽出
→ 仕入候補提示
→ 人間が判断

という流れができます。

さらに仕入れ後まで考えると、

在庫管理。

販売管理。

発送管理。

損益管理。

までつなげられます。

そうなると、単なる「商品検索ツール」ではありません。

小さな中古販売事業を運営するためのシステム

になっていきます。

3.仮想通貨でも考え方は同じだった

もう一つ試したのが、仮想通貨の市場分析・トレード検証支援です。

ここで目的にしたのは、「AIに未来の価格を当ててもらうこと」ではありません。

市場データを取得する。

指標を計算する。

現在の状況を整理する。

判断材料をまとめる。

その時点で何を根拠に考えたのかを記録する。

結果が出たら、後から検証する。

つまり、

自分の判断を支援し、その判断を後から検証できる仕組み

です。

これも、よく考えると先ほどの2つと似ています。

情報を集める。

分析する。

判断候補を作る。

人間が判断する。

結果を記録する。

次の判断に活用する。

扱っている対象が違うだけなのです。

3つ作ったら、全部同じ構造だった

アフィリエイト。

中古商品のArbitrage。

市場分析。

まったく違う副業に見えます。

ところが、システムとして見ると基本構造はほぼ同じでした。

外部データ

情報収集

データを整理・蓄積する

ルール・計算・AIで分析する

判断候補を作る

人間が最終判断する

実行する

結果を記録する

次の判断へフィードバックする

これです。

そして、この構造が見えてくると「AI副業」に対する見方も変わってきます。

AIに全部やらせる必要はない

AI副業という言葉から、

「AIが全部自動で稼いでくれる」

というイメージを持つかもしれません。

しかし、実際に作ってみると、そうではありませんでした。

数値計算なら、普通のプログラムの方が得意です。

大量の情報を保存するなら、データベースがあります。

外部サービスから情報を取得するならAPIがあります。

決まった時間に処理するなら、自動実行の仕組みがあります。

文章の整理や分類、アイデア出しなどはLLMが得意です。

そして、最終的な判断は人間がした方がよい場合も多い。

つまり、

何でもAIにやらせる必要はないのです。

むしろ、

「どこをAIに任せ、どこを普通のシステムに任せ、どこを人間が判断するか」

を考えることが重要になります。

「自分には特別なスキルがない」は本当だろうか

ここでもう一度、副業を始める前の話に戻ります。

「副業したいけれど、自分には売れるようなスキルがない」

そう思う人もいるかもしれません。

でも、必ずしも「特別なスキル」から考える必要はありません。

例えば、

「中古カメラを見るのが好き」

でもいい。

「毎週いろいろなスーパーの価格を比較している」

でもいい。

「旅行するとき、ホテルを徹底的に比較する」

でもいい。

「仕事で毎月同じExcel作業をしている」

でもいい。

「ある業界で10年間働いてきた」

でもいい。

重要なのは、

自分が普段やっていることの中に、繰り返している「情報収集・比較・判断」がないか

を見ることです。

そこにはシステム化できる可能性があります。

例えば、こんなところから始めてもいい

中古カメラが好きなら、

中古カメラ価格比較AI

を考えてみる。

旅行好きなら、

自分の条件に合った旅行先を探すAI

でもいい。

パソコンが好きなら、

用途と予算から中古PCを探すシステム

でもいい。

ブログを書いているなら、

記事テーマを探してくれるシステム

でもいい。

最初から大きなサービスを作る必要はありません。

まず、

「自分が毎回面倒だと思っていることを一つ楽にする」

くらいでいいと思います。

それを自分で使ってみる。

便利なら改善する。

同じことで困っている人がいれば、他の人にも使ってもらう。

そこから収益化の可能性を考える。

この順番なら、

「何か儲かる副業を探さなければ」

と考えるより、ずっと始めやすくなります。

では、どうやってAIに作ってもらうのか?

ここで次の問題が出てきます。

アイデアは思いついた。

でも、

どうやってシステムにするのでしょうか。

以前なら、ここでプログラミングの壁がありました。

しかし現在は、ChatGPT、Claude Code、Codexなど、自然言語からプログラムを作るためのAIが急速に進化しています。

だからといって、

「中古カメラで稼げるシステムを作って」

とAIに頼めば完成するわけではありません。

AIにも、

何を作るのか。

どんな情報を使うのか。

何を自動化するのか。

どこで人間が判断するのか。

どんな画面が必要なのか。

結果をどう保存するのか。

を伝える必要があります。

そこで重要になるのが、設計図です。

「要件定義」といっても難しく考えなくていい

システム開発では、この設計図を作る作業の一つを「要件定義」と呼びます。

そう聞くと、

「やっぱりITの専門家向けじゃないか」

と思うかもしれません。

でも、最初は難しく考える必要はありません。

例えば中古カメラなら、

何をしたい?

安く仕入れられる中古カメラを探したい。

今、何が大変?

複数のサイトを毎日チェックするのが大変。

システムに何をしてほしい?

商品情報を集めて、相場より安そうな商品を見つけてほしい。

AIには何をしてほしい?

商品名や状態などを整理して、仕入れ候補を分かりやすく説明してほしい。

自分は何をする?

商品の状態を確認して、実際に買うか判断する。

これだけでも、立派な要件整理の第一歩です。

つまり要件定義とは、

「頭の中にあるアイデアを、AIにも理解できるくらい具体的にすること」

と考えればいいのです。

AI時代には「コードを書く前」が重要になる

AI Coding Agentが進化すると、コードを書くコストはこれからさらに下がっていくでしょう。

だからこそ重要になるのが、

「何を作るのかを決める能力」

だと思っています。

何を解決するのか。

誰が使うのか。

どんな情報が必要なのか。

どこまで自動化するのか。

AIに何を任せるのか。

人間はどこで判断するのか。

何をもって成功とするのか。

ここが整理されていれば、AIに実装を手伝ってもらうことができます。

逆に、ここが曖昧なら、どれだけ優秀なAIにコードを書かせても、

「なんとなく動くけれど、何に使えばいいか分からないもの」

が出来上がってしまいます。

私自身も、まだ実験中です

今回紹介した3つの仕組みも、完成形ではありません。

実際に動かしながら、

「ここはAIではなくルールでいい」

「このデータも保存した方がいい」

「ここは人間が判断した方がいい」

「この機能は必要なかった」

と修正しています。

むしろ、それが普通だと思っています。

最初から完璧なシステムを作る必要はありません。

小さく作る。

使ってみる。

データを貯める。

改善する。

これを繰り返せばいい。

副業を探すのではなく、自分の「小さな仕組み」を作ってみる

副業を始めたい。

でも、何をすればいいか分からない。

そんなとき、

「今、一番儲かる副業は何だろう?」

と探すのも一つの方法です。

でもAI時代には、別の選択肢もあります。

自分の経験、興味、面倒だと思っていることから、小さな仕組みを作ってみる。

そして、

情報収集。

分析。

判断。

実行。

記録。

改善。

その一部をAIに手伝ってもらう。

最初は、自分一人が使うシステムでも構いません。

それが便利になれば、同じ悩みを持つ人にも価値があるかもしれません。

そこから初めて、

サービスとして提供する。

アフィリエイトにつなげる。

商品を販売する。

情報そのものを販売する。

ツールとして販売する。

といった収益化を考えればいい。

つまり、

「副業を選んでからAIを使う」のではなく、「自分の経験をAIで仕組みにして、その先に副業を作る」。

そんな始め方もできる時代になったのだと思います。

次は、実際に「設計図」を作ってみる

では、自分のアイデアをどうやってシステムの設計図にすればいいのでしょうか。

私自身、今回作ったアフィリエイト、Arbitrage、市場分析の各システムについて、目的、機能、データ、処理フロー、AIの役割などを整理した要件定義を作っています。

次回からは、それらの実例も使いながら、

アイデア

副業の仕組みを考える

作業を分解する

AIに任せる部分を決める

要件定義書にする

AI Coding Agentで小さく作る

という流れを、具体的に紹介していこうと思います。

最終的には、

「自分がやってみたい副業のアイデアを、自分自身でAIシステムの設計図にできる」

ところまで持っていきたいと思っています。

プログラマーになる必要はありません。

AIにすべてを任せる必要もありません。

必要なのは、

「自分は何をやりたいのか」を、AIに伝えられる形まで整理すること。

AI時代の副業は、そこから始めてもいいのではないでしょうか。


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