– AI ManiaX –

“Thinking with AI, building with AI.”

AIエージェント時代の開発環境を作る──Gitを中心にした新しい開発スタイル

ここ半年ほどで、私のソフトウェア開発のスタイルは大きく変わりました。

以前はChatGPTと対話しながらコードを書き、必要な部分をAWS Lambdaへコピー&ペーストして動作確認を繰り返すスタイルでした。

当時としては十分便利でしたが、システムが大きくなるにつれて、別の課題が見えてきました。

AIにコードを書いてもらう時間より、

「現在のシステム構成をAIへ説明する時間」

の方が長くなってしまったのです。

AIの性能ではなく、開発の進め方そのものを見直す必要があると感じました。


ローカルGitを開発の中心に置く

実は約1年前、副業向けの実験開発を管理するために、自宅サーバーへForgejo(セルフホストGit)を構築しました。

目的はシンプルです。

公開予定のないプロジェクトや、収益化を検討している試作システムを安全に管理することでした。

現在では、

  • AIエージェント
  • Androidアプリ
  • AIツール
  • 仮想通貨分析
  • テレメトリ収集
  • コンテンツ制作ツール

など、複数のプロジェクトをこの環境で管理しています。

しかし、このローカルGitは単なるコード置き場ではなくなりました。

AIエージェントが共同開発するための共通基盤

へ進化しています。


ソースコードだけではAIは開発できない

AIエージェントはソースコードだけでは十分に理解できません。

そこで、リポジトリにはコード以外の情報も整理しています。

Repository

├── SPECIFICATION.md
│     システム仕様
│
├── ROADMAP.md
│     WBS・課題管理
│
├── AGENTS.md
│     AI向け開発ルール
│
├── docs/
│     アーキテクチャ
│
└── src/
      ソースコード

役割を明確に分けています。

SPECIFICATION.md

システム仕様を管理します。

AIが新しい機能を実装するときも、まずここを読みます。


ROADMAP.md

現在の課題やWBSを管理します。

「次に何を作るべきか」

をAIも人間も同じ認識で共有できます。


AGENTS.md

ここが今回の一番大きな変更です。

AIエージェント向けに、

  • Git運用
  • ブランチルール
  • コーディング規約
  • 更新ルール

などを書いています。

つまり、

人間向けのREADMEではなく、AI向けの開発マニュアル

です。


AIを交換可能にする

現在は一つのAIだけを使っていません。

状況に応じて、

  • Codex
  • Claude Code
  • Antigravity(Gemini)

などを切り替えています。

理由は単純です。

一つのAIに依存したくないからです。

レートリミットに達することもあります。

サービスがメンテナンス中のこともあります。

モデルが更新されることもあります。

もし一つだけを前提にしていると、その瞬間に開発が止まります。

そこで、

AIではなく、

Gitリポジトリを中心

に考えるようにしました。

どのAIでも、

同じ仕様書を読み、

同じロードマップを確認し、

同じルールで開発できる。

そんな環境を目指しています。


AIは「ツール」ではなく「開発メンバー」

以前は、

私

↓

ChatGPT

↓

コード生成

でした。

現在は、

私(設計)

↓

Git Repository
 ├── SPECIFICATION.md
 ├── ROADMAP.md
 └── AGENTS.md

↓

Codex
Claude Code
Antigravity

という形です。

AIはコードを書く担当。

私は設計やアーキテクチャを考える担当。

そんな役割分担へ変わってきました。


AIが変わっても、開発は止まらない

AIは今後も進化を続けるでしょう。

Codexが主流になる時期もあれば、

Claude Codeが中心になることもあるでしょう。

さらに新しいAIエージェントが登場するかもしれません。

だからこそ、

AIに依存するのではなく、AIが共通で理解できる開発環境を整備すること

が重要だと考えています。

Gitリポジトリと設計書、運用ルールが共通言語になれば、新しいAIが登場しても途中から自然に開発へ参加できます。


おわりに

AIがコードを書くこと自体は、もう珍しくありません。

これから重要になるのは、

AIが継続して開発できる環境を設計すること

だと私は考えています。

私自身も、まだ試行錯誤の途中です。

ですが、この数か月で「AIにコードを書いてもらう」という発想から、「AIと共同開発するための基盤を作る」という発想へ大きく変わりました。

今後もAIエージェントを活用した開発や、リポジトリ運用、設計手法など、実践を通して得られた知見をAIManiaXで発信していきます。参考になれば幸いです。